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2012年1月9日月曜日

大分県姫島村

「民主主義とは 問い返す島」として大分県姫島村が朝日新聞(2012年1月1日付け、第1面)で紹介されていました。

 なんと50年以上にわたって村長選で投票がない島なのです!

 大分県国東半島の右上に浮かぶ島。人口は、2200人。 ← 『ギヴァー』のコミュニティは3500人です。こういうことがやれるには、人口規模がカギだと思います。そこに住む人々がお互いを知っている規模です。

 1955年の村長選を最後に、過去15回連続で村長選は無投票だそうです。無投票は民主主義をないがしろにしているイメージが濃い中で。
 現村長の無投票選出に対する考えは、「民主主義に選挙は必要だけれど、現実には選挙のための政治になっていないでしょうか」です。

 まったくその通りです。

 私の住む府中市も東京都も、そうなっています。基本的に誰が首長になろうと変わりありません。国政ですら変わりありません。

 今回の朝日の特集は、間接民主主義が機能不全を起こしていることに焦点を当てるようです。


 ちなみに、村議選は行われているのか総務課に問い合わせたところ、行われており、8人いるそうです。「機能していますか?」との質問には、「機能は、問題なく、しております」と答えてくれましたが、私の住んでいる府中市や東京都の議会が機能しているかと問われたら、「まったく機能しておらず、単なる税金の~それも膨大なる~無駄づかいです」と答えるしかありませんから、あてになりません。単に地方自治法に基づいてやっているのだと思います。  ~ しかし、わが府中市や東京都と違い、かなり村議の給料は抑えている可能性はあります。姫島の職員の給料をワークシェアリングで低く抑えているのと同じように。

 ここで思い出したのは、やはり『ギヴァー』のコミュニティの意思決定機関である長老会と、井上ひさしの『吉里吉里人』の大統領選出法です。前者は、どのように選出されているのかはわかりませんが、選挙でないことは確かです。後者の選出法は、なんと「タッチ制」でした。井上さんは、誰がなっても同じことをすでにわきまえていたので、究極のいい加減とも言える「タッチ」でいいでしょうと考えたのでしょうし、いま私たちが選挙でしているアホなことをユーモアを持って痛烈に批判したかったのでしょう。そして、もちろん、そうすることでアホなことを早くやめて、もっとまともな方法を考える必要性を訴えたかったのだと思います。なんと言っても、機能していないことだけは確かなのですから。

 それには、上ですでに書きましたが、人口の規模がカギだと思います。

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