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2015年6月27日土曜日

「マスコミ懲らしめる」自民勉強会での「おごり」発言




これは、防衛に対する見解の相違や立場の違いが生み出したものです。

「おごり」の結果という反応もありますが、しかし、「おごらせたのは誰か」を考える必要があります。 原因がなければ、結果は起こりませんから。

2度の国政選挙と一回の地方選挙であれだけ大勝すれば、いま自民党が進めている路線は、すべて予定通りなわけです。このことを自民党に投票した人たちは、理解した上で投票していないとまずかったのですが、果たしてどこまで理解していたのでしょうか? あるいは、棄権した人たちは。

原因と結果の関係は、ここでも終わりません。
http://thegiverisreborn.blogspot.jp/2015/03/blog-post_29.html

2015年6月26日金曜日

政府の「輝く女性政策」


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150626-00000012-asahi-pol
を読んで、笑ってしまいました。★
政府が掲げる「すべての女性が輝く社会づくり」は、本質が見えてない!?
と主張するのは、朝日です。

同じ記事も、読売や産経、日経は、擁護派。(不利なので、そもそも記事にしない!)
毎日、東京は、中間派。(どちらかといえば、朝日寄りでしょうか?)
(以上は、安倍さんがやめてくれ(?)と言った「レッテル貼り」でしたが、これも、良し悪しで、マスコミや政治家や政党のスタンスをわきまえて情報を取捨選択するには必要不可欠だと思うのです。)

話を本論に戻しますが、『ギヴァー』のコミュニティは、日本のはるか前を行っています。
ジョナスの家族だけを見ても明らかです。
お父さんは、新生児の世話役なのに対して、お母さんは、確か<司法局>の重要ポストについているはずでした。それは、適材適所の配置の結果であって、仕事の上下はなさそうです。

そういえば、家で食事を作る人も、弁当をつくる人も、ジョナスのコミュニティにはいません。トイレを掃除する人もいない???


★ もちろん、笑いで済ませられることではありません。テレビのバラエティー番組とは違うのですから。政治家や役人が、こんな内容のことに真面目に取り組んで、時間とエネルギーを費やすという税金の無駄遣いをやり続けていいのでしょうか? もったいないの一言です。
ぜひ、『ギヴァー』を読んで、発想を転換してほしいです!?!?

2015年6月18日木曜日

脅威/不安の利用



ある教育書を読んでいたら、こういうことが書いてありました。

The most destructive element in the human mind is fear. Fear creates aggressiveness. by Dorothy Tompson, US journalist
(人間の思考にとってもっとも破壊的なのは、脅威/不安である。脅威/不安は、攻撃性/好戦性/侵略性/強引さをもたらす。)

このことは、米ソの冷戦や、ヒットラーがとった政策/行動など、これまでの歴史を振り返ると繰り返し起こっていることが証明されています。(人間は、歴史から学べないことも? それとも、歴史から学ばないから、繰り返すのでしょうか??)

同じことは、学力テストや入試で起こり続けることにも言えますというのが、私がいま読んでいる本の本旨なのですが、今の安倍政権が「安全保障」や「学力向上」や「愛国心」などの名の下にやろうとしていることにそのまま当てはまってしまうと思いました。

独裁者(政治家)は、脅威/不安を利用するのがとてもうまいし、マスコミも、一般の人々も脅威/不安に乗せられやすいとも書いてあります。具体的には、入試や学力テストのランキングなどです。テストと能力は比例関係にないのですが(あるとしても、せいぜい10分の1ぐらい! テストで測れる人の能力ないし学力というのは、多く見積もってもそのぐらいでしかありませんから)、単純でわかりやすいので、マスコミ/一般の人々は好きです。それが、教育を間違った方向に向けさせてしまうことも知らずに。

『ギヴァー』のコミュニティはどうかな? と考えました。
少なくとも、教育や就職面では、脅威/不安は利用していません。テストではなく、しっかりとした「観察による評価」(あるいは、本人の好みやアピールも)をベースにしているようです。
安全保障面?? 危ないかもしれません。いまの日本(ニホンと読みます)と同じように。

2015年6月17日水曜日

“ブラックバイト”問題



15日の夕方のNHK総合の「私も一言」のテーマでした。

アルバイト先で長時間の労働を強要されたり、残業代が払われなかったりするトラブル、     いわゆる“ブラックバイト”の問題が、より深刻な状況になっています。
大学教授やNPO法人などで作る「ブラック企業対策プロジェクト」が、全国27の大学で行った調査によりますと、アルバイト先で勤務の強要や残業代の不払いなど、不当な扱いを受けたことのある大学生はアルバイト経験者の3人に2人に上っています。

 今月4日、全国の塾で講師として働くアルバイトの大学生や労働問題に取り組むNPO法人のメンバーなどおよそ30人が、労働組合「個別指導塾ユニオン」を結成しました。

組合によりますと、授業の前後に働いても残業代が支払われないとか、講師の数が少ないため休みを取れない上、なかなか辞めさせてもらえないといった相談が多いと言うことです。

専門家は、「“ブラックバイト”の経験が、“ブラック企業”への就職につながり、“負の連鎖”になりかねない」と指摘しています。

この問題自体とても深刻ですが、その背景には、学生たちがアルバイトをしないと大学に通えない構造があるということです。その意味では、もはや大学は勉強をするところというよりも、アルバイトをする人たちのために席を提供しているところになっているとさえ言えなくもないようです。
その根本的な問題が、現象として表れている一つがブラックバイトと捉えた方がいいようです。
従って、これはブラックバイトをやり続けざるを得ない個人の問題というよりも、社会・経済の問題です。
日本の社会・経済は、弱いものから徹底的に搾取する構造になっているとしか言いようがありません。

これは、少なくとも『ギヴァー』のコミュニティには存在しないことです。
違いは何??

2015年6月11日木曜日

『ギヴァー』のコミュニティのエネルギー源?





『ギヴァー』のコミュニティのエネルギー源については、
http://thegiverisreborn.blogspot.jp/2013/05/blog-post_23.htmlでちょっと触れたことがありますが、著者のロイス・ローリーさんはこのことについては思考をめぐらしていたでしょうか?

この件に関して、2冊の本 = 『里山資本主義:日本経済は「安心の原理」で動く』(NHK広島取材班) → 『100%再生可能へ! 欧州のエネルギー自立地域(滝川薫他) を読んで、自分が1996年にスウェーデンのいくつかの自治体で見聞きしたことを思い出しました。★これらの本で書かれていることについてすでに動き出していたのです。ローカルアジェンダの名の下に。

自分たちが使うエネルギーは、できるだけ地域の中でつくり出すという考えです。
それに対して、石油、天然ガス、ウランなどは、地域の外に依存し続けることを意味します。それも大金を払い続けて。
もちろん、単にエネルギーの自給自足を目指すだけでなく、「再生可能」というのも大きなポイントです。しかも、太陽光だけとかいうのではなく、できるだけ多様なエネルギー源を地域の特色に応じて確保することが。原子力のように、何百、何千、何万年後の子孫までその廃棄物の処理を委ねなければならないというのは、最悪です。

上記の2冊の本に書いてあるような選択肢も『ギヴァー』のコミュニティにはあるということです。特に、人口が少ない場合は。(『ギヴァー』のコミュニティは、約3500人と推定されます。)

2冊の本から印象に残った言葉をいくつか紹介します。

「すごくおいしい水もあって、森もあって、全部あるじゃないですか、いいじゃないですかって言うんですが、地元の人は、なんかやっぱりスーパーとか色んなものが買える場所があった方がいいんじゃないか、という考えをもっているらしいんです。そうではなくて、地元の人がもっている色んな知恵とか、自立して生きていける力とか、そういうことを今すごく必要としていて、それを学びたくて(田舎に)きているんですね」
安達さんの言うことが常識になれば、地方は激変する。都会に住む人を巻き込んで、日本全体が大きく変わると、私たちは確信している。(『里山資本主義』202~3ページ)

「エネルギー供給はデモクラシー化を迎える。どんどん多くのエネルギー供給者が出てくる。より多くに個人レベルでの自立、より多くのローカルな自立、より多くのリージョナルな自立、そしてより多くの国の自立へ。(中略)我々は産業時代の始まり以来、最大の経済構造変革に直面している」(『欧州のエネルギー自立地域』3ページ)

「一つの再生可能エネルギーだけ取り上げて議論しても意味がない。我々は、バイオマスも風力も、太陽光も水力も、すべて必要だ。すべてを合わせて初めて意味がある・・・化石燃料や原子力という2、3種類の資源に頼りきった生活をしてきた現代人は、ABか、白か黒か、と単純に考える癖が知らないうちについているのかもしれない。一つのもので何でも問題を解決してしまおうと。化石燃料や原子力では一極集中の大型施設が一般的だが、再生可能エネルギーにはこれは向かない。小規模、分散型である。ABか、という思考ではなく、この場所ではAC。この場所ではDメインで補足的にB。地域全体、国全体としては、ABCDも必要だ、と頭をやわらかくして複合的に考えることが求められる」(『欧州のエネルギー自立地域』43ページ)

「大切なことは、同じことを繰り返し話し、同じ質問にも毎回丁寧に答えること。成功事例を見せること。これらを一貫してやっていくこと」(『欧州のエネルギー自立地域』44ページ)

最後の文章は、何にでも通じることだと思いました!


★ エネルギー/環境についてだけではありませんが、この時2か月間の北欧訪問記録は、『国の枠を超えた交流を通して、よりよい未来がみえてきた』(国際交流基金)としてまとめました。読まれたい方は、giverprojectjapan@gmail.comにメールをください。