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2014年6月29日日曜日

自民党の言い得、やり得 第2弾



「言い得、やり得」の典型例である「集団的自衛権」関連記事の今日の扱いは、

 東京新聞が一面で、地方190議会批判 集団的自衛権 広がる「反対」「慎重に」
毎日も一面で、自社の世論調査を「反対」58%の見出しで発表
朝日は、公明、地方から異論相次ぐ 集団的自衛権行使容認めぐり という扱いでした。

おそらく、推進派ないし同調派の産経、読売、日経は当然のことながら扱いなしでした。

ギヴァーのコミュニティでは、長老会議での話し合いの内容は、いったいどういう形で住民に流されるのでしょうか?? 
あるいは、長老会議への住民たちの意思表示の仕方は?

2014年6月28日土曜日

辞職求める声明

前回のヤジを飛ばした一人に対して、都議の地元で女性区議7人が辞職を求める声明を出したというニュースです。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140628-OYT1T50089.html?from=ytop_main7

そういえば、ギヴァーのコミュニティの最長老のリーダーは女性でしたから、おそらくこの類のヤジが飛ぶことは想像できません。(映画で、その役を演じるのは、メリル・ストリープです!) ヤジが飛ぶこと自体あり得ません。要するには、スケールの問題で、コミュニケーションが成り立つ規模をはるかに超えた人数でやっているから起こる問題の一つが今回の問題です。

上記の声明には、公明党の女性議員や男性議員は参加していないとのこと。でも、男が入らない限りは、自浄作用は期待できない気がするのですが・・・・・(男の私が言うのですから、まちがいありません!)

その意味では、今回の問題、女性たちの行動が問われている以上に、男性たちの行動こそが問われています。

2014年6月24日火曜日

都議会での女性差別やじ



質問中の議員に対して、議員席から野次が飛ぶのは、議会の悪しき習慣です。(それとも、いい習慣? ちゃんと聞いている証しなんでしょうか?)

そして、今回は、とんでもない野次が飛んでしまいました。
「セクハラやじ」と報道されましたが、あれは完全に「女性差別」としか言いようがありません。

石原環境大臣の発言(福島県内の除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設の建設を巡って、「最後は金めでしょ」と発言したこと)にしても、集団的自衛権にしても、自民党の言い得、やり得が続いています。前者に関しては、あとで謝罪すればOKというのでいいのでしょうか? 後者に関しては、まかり間違って戦争に突入していくことになったとしても、小泉さんのイラク派兵と同じで、決断した人の責任は何ら問われないという意味では、こちらは謝罪すら必要ないようです。

両方とも、深く人間性に根ざしています。議員として、選ばれる価値があるのか、という問題です。(有権者の多くは、そんな人たちとはとてもお付き合いできないと思っている気がします。常に騒ぎ立てているのはマスコミだけ?) まともな人間なら、今回の女性差別やじも、石原発言も出てきませんし、もし間違って言ってしまったら、辞任するしか、自分がまともな人間であることを証明する方法はないと思うのですが・・・・しかし、謝罪すればすべてが解決というのは、まともな人間じゃないことを証明していますし、謝られて受け入れる方も、同じレベルでおかしいことを証明しているというか、おかしさを助長している仲間としか言いようがないというか・・・・

やり得に関しては、一切謝罪はありません。結果責任も問われません。(そういえば、第二次世界大戦に突入させていった関係者で、謝罪をした人はいるのでしょうか? みんなで突入していったので、責任がある人が存在しないというのでしょうか? それでは、上の誰にも人間性がないままの謝罪劇と同じ構造ではないですか?)

この言い得/やり得は、民主党政権に負われる前の自民党政権とは切っても切れない関係にあったものです。そういうことに我慢ができなくなった有権者の多くが、自民党政権に嫌気がさして、追い出したのですが、民主党政権の無能ぶりに、他の選択肢が提供されないので、自民党政権を戻してしまいました。(単純に、ほとぼりが覚めただけかもしれません。人の記憶は、そんなレベルなんでしょうか?)そして、この政権とは切っても切れない「いい得/やり得」の習慣まで戻してしまいました。

こんな非人間的なことは、すでに人間性をかなり否定されているギヴァーのコミュニティですら起こりえません。長老たちが集まる会議で、こんな野次が飛ぶとは。でも、すぐに謝罪すればOKというのは似ているかもしれません。

2014年6月9日月曜日

言葉の大切さ

それを指摘してくれている大江健三郎さんの発言

(いままさに国会で話されていることですが・・・・どういう言葉を使うかで、その人の考えていることが透けて見えてきてしまう、ということだと思います。)

大江: たとえば、発表されている自民党の憲法改訂素案なるものを見て、細かいけれどたいへん気になることがあります。
第13条で、現行憲法では「個人として尊重される」とあるところが、「人として尊重される」と変えられている。「個人」と一般化・抽象化された「人」とでは、まったく意味合いが違います。この1文字の削除を思いついた人は、とても頭のいい、悪い人です(笑)。

大江: 不戦の「制度」なら、人類はギリシャ以来ずっと持ち続けてきました。しかし同時に、戦争も続けてきた。大事なのは制度ではなく、不戦の「精神」なのです。
もし、集団的自衛権が、議会を経ない閣議決定による解釈改憲で認められてしまうようなことになったら、不戦の精神と民主主義という戦後精神の柱が、ふたつながら否定されてしまうのではないか。そういう危惧を、僕は持っています。

2014年6月5日木曜日

力のあるものは常に抜け道を利用する




強者は、法や仕組みを自分たちに都合のいいようにいくらでも利用できますが、弱者は、その法や仕組みを知らなかったり、そもそも存在しなかったりで、活用することができません。悲しいかな、持てる者は常にさらに持てるようになり、持たない者はますます持てなくなるのが、世の常というか、世の中の仕組みです。それが、政治の現状と言い換えても間違いないと思います。

『ギヴァー』のコミュニティは3500人しかいないので、見える関係の中では、これは起こり得ません。

2014年6月4日水曜日

5歳児から義務教育



子ども関連のニュースが続きます。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140604-00000087-san-pol

文科省は、好きです。制度をいじることが。(それしか、自分たちがすることを見出せないのかもしれません。)
でもお気づきじゃないのは、いくら制度をいじっても中身がないものは時間のムダになるだけだ、ということです。
例は事欠きませんが、たとえば、教員免許制度、総合的な学習の時間などです。そして、教科書も??
制度をつくることと並行して、それを機能させるためには、中身がより大切なことを認識してほしいです。

5歳児が無料で幼稚園や保育園に行けるようになることはいいことだと思いますが、義務教育を受けるとなると、頭を傾げてしまいます。それは、既存の義務教育が機能していることが前提になりますが、本当でしょうか? 問題山積みなのに、それらを放置して、問題の拡散をするようにしか受け取れません。

前回の記事が、教育および社会の被害者としての子どもたちであり、若者です。そういう意味でも、前回の記事と今日の記事とはつながっています。

『ギヴァー』のコミュニティでは、こんなアホなことはやらないだろうな~

2014年6月3日火曜日

「子ども・若者白書」


老いと高齢者問題ばかりに興味があるわけではありません。
子ども・教育問題こそを重視しています。(これまでのブログを振り返っていただければ、お分かりのように。)
そして、何といっても12歳のジョナスが主役のストーリーの『ギヴァー』のブログですから。

今日のニュースの一つが、「将来に希望」日本最低=7カ国の若者比較
でした。
同じニュースの取り上げ方も、メディアによって若干違います。

「自分自身に満足している」と答えた日本の若者の割合はおよそ46%で、7か国中最低。というよりは、ダントツの反対です。この数字は、教育や社会のあり方を大きく問うものではないでしょうか?

この数字と並行して、「自分の将来に希望を持っている」も、日本以外はいずれも80%を超えていたのに対し、日本は61.6%です。

唯一高い数字を上げたのが、「自国のために役立つことをしたい」で、日本が54.5%で1位。
でも、「自分の参加で社会現象が少し変えられるかもしれない」と前向きに考える日本の若者は30.2%と他国より低かったというのですから、「役には立ちたいけど、実際は難しい」と考えている、ということでしょうか?

ジョナスをはじめ『ギヴァー』のコミュニティの子どもたちは、同じ質問にどう答えるのかな~、と考えてしまいました。日本の回答に近いかな、それとも欧米各国に近いかな?

2014年6月1日日曜日

心はマインド・・・   エレン・ランガー

ランガーさん続きです。

 「 “やわらかく”生きるために」のサブタイトルは、“しなやかに”の方がいいと思いますが・・・・、いずれにしても、「こわばった/閉ざされた」の反対です。

 以下は、表題のメモです(数字は、ページ数)。
                         

81 家庭においても職場においても、先入観を避け、柔軟なやり方で新しい区別とカテゴリーづくりを行っていけば、私たちは自分の生き方を円滑なものにすることができるだろう。
   マインドフルは、新しい情報を進んで取り入れる。カテゴリーづくりと同じように、新しい情報の受け入れも、生物にはぜひとも必要な機能である。事実、新しい情報の欠如は、大きな害をもたらすことがある。
85 マインドフルの状態は、さまざまなものの見方が数限りなく存在するという事実を、常に認識している状態だといってよい。

90 アルカトラズ(サンフランシスコ湾に浮かぶ島で極悪の囚人たちを入れていた!)で40年余りすごして、鳥類学者になった人  ~ なにかしら新しく学ぶものが必ず存在している。

   大切なのは、結果よりもプロセス

98 老人ホームでの実験 ~ 意思決定を可能な限り実現 → 健康/長生き
103 記憶力も取り戻せる

112 マインドフルは、様々な選択可能性を見出すことができる。新しい終結点を生み出すこともできる。

    20年若返るための実験 → 「老化」は一方通行ではない
127 自分の生活を自分でコントロールすることの大切さ

132 柔軟な態度をかたちづくる資質は、創造的な人間の特徴である。古い心がまえから自分を解放すことのできる人、新しい情報や予期しない結果を積極的に受け入れることのできる人、いろいろな視点から状況を捉えることのできる人、結果よりも過程を重視する人は、職業が何であれ、創造的な人だといってよいであろう。
マインドフル と 創造性 と 直観 の関係
134 芸術家は、とらわれから免れて、私たちに新しいものの見方を教えてくれる。

148 ほとんどの教科書は絶対的学習に適したもので、学生の創造力を損なう役目をしている。

150~1 類推能力、応用力、カテゴリーの横断を可能にする。
   汽車のような図書館、レストランのような汽車。

157 疲れていると思うから疲れる → 「息つぎ」 気分転換 異なる仕事を交替にやる

176 マインドレス ~ 同じことの繰り返し
    マインドフル ~ 明日の困難を避けるために、今日の問題を正しく解決する


238 訳者あとがき
 マインドフル=ストレスへの対応が上手
①    気分転換、現実逃避(男性では、スポーツ、アルコール、レジャー、女性ではショッピング、おしゃべり、人に話を聞いてもらうこととアンケートに答える人が多い)
②    過去を後悔しない。今日だけうまく生きえればよい。
③    打ちあけ。親兄弟にも言えないことでも打ちあけられる誰かをもっているといい。
④    ユーモア、ジョーク。何事でもエンジョイするおおらかな心。問題児を抱える家庭に共通して見られるのは、ユーモアのないこと、心にゆとりのないことがあげられる。
⑤    失敗を恐れないこと。即現実と考える心。失敗のない人などこの世に存在しない。もしあるとすれば、それは神である。
⑥    何事もいい方へいい方へと解釈し、くよくよしないこと。
⑦    他人の立場に立ってものを考えること。その人に変身してみること。
⑧    夢を持つことは必要であるが、とことん100%を追求せず、あるレベルで満足すること。仏教に「小欲知足」という教えがある。
⑨    本業以外に豊かな趣味を持つこと。
⑩    何が何でもが長生きしようなどと思わないこと。すべて自然に身を任せること。

  逆に、マインドレス=ストレスに弱く、圧倒されやすい人は、
①    几帳面すぎ、完全欲の強い人
②    神経質過ぎ、感受性の過敏な人
③    自己主張の弱すぎる人
④    他人への依存性の強すぎる人
⑤    感情を押し殺す人
⑥    無趣味の人
⑦    心にゆとりのない人
⑧    「遊び」心がなく、たえず緊張している人
⑨    自己中心的で、他人への思いやりのない人